理事長からのメッセージ
特定非営利活動法人市民航空災害支援センターは、平成23年3月11日に発生した東日本大震災において3月13日よりヘリコプターによる災害支援を行った団体です。
その当時私たちは、新しい公共を作る市民キャビネット災害支援部会・ヘリコプターチームとして活動し、被災地支援を行ないました。その経験を生かすため2011年11月に市民航空災害支援センターとして新たに団体を立ち上げ、2012年4月に法人化致しました。
東日本大震災が起こる前の2010年5月より、災害時の民間ヘリコプター支援の可能性について研究し準備して来ました。しかし、なぜ今回支援開始が、3月12日ではなく、13日だったのか、その理由は、東日本大震災が発生した翌日の12日は残念ながらヘリポートで待機せざるを得ない状況となっていたからです。
ヘリが離陸するには事前に目的地を特定しなければなりません。12日中に目的地を特定する事ができず、準備が出来たのが13日でした。このように災害が発生してから支援の準備をするのは極めて難しく、困難な状況にある被災地ほど連絡が取れないという状況であったため震災直後は無駄な時間を費やしてしまったのです。
これから東日本大震災の教訓を生かすため、特定非営利活動法人市民航空災害支援センターは、東日本大震災の支援活動での問題点を洗い出し、特に問題だった情報不足・情報の共有などに対し取り組んでいきます。
そして、災害が起きてからではなく、起きる前からヘリや航空機が着陸 する場所を決めておき、通信が途絶えていても災害発生時には、決めていた着陸場所を目的地として支援に向う事を、あらかじめ自治体や企業等と相談し取り決めておけば、昨年の3月12日のような無駄な時間を費やす事は避ける事が出来るのです。
この教訓を活かし、次につなげるための活動に力を入れていきます。
<市民航空災害支援センターから皆様へのお願い>
1、災害時ヘリ着陸場所の事前登録。
災害に対する備えは災害が起きる前に行わなければなりません、市民航空災害支援センターが今行う事は各地域で災害発生時にヘリが着陸できる場所を見つけておく事です、そのために市民・企業・自治体など、多くの皆さんにご協力頂けますようお願い致します。
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2、燃料等の自前資金への法人、個人からの資金提供。(ご寄付)
必要な時に必要な災害支援ができるように、日頃からの準備として、燃料代等への資金提供をお願いしています。
(個人、法人)
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特定非営利活動法人 市民航空災害支援センター
理事長 竹田好孝
【竹田好孝プロフィール】
市民航空災害支援センター
理事長(ヘリパイロット)
北海道札幌市出身、1962年生まれ。高校卒業後、陸上自衛隊に入隊。
除隊後一般企業に就職するが、1995年に渡米してヘリ免許(自家用)取得。1999年には米国(FAA)の事業免許、ヘリ操縦教官の免許を取得。その後、米国でヘリ操縦教官として活躍。2002年日本へ帰国後は、セーフティパイロットとして自家用ヘリパイロットの飛行アシストを行う。2011年3月の東日本大震災の際には、「新しい公共をつくる市民キャビネット災害支援部会ヘリコプターチーム」のリーダーとして、被災地支援を行う。2012年4月に理事の8割がヘリパイロットのNPO法人市民航空災害支援センターを設立し理事長に就任。